●当フォーラムの紹介

当フォーラムは京都市を拠点とし、さまざまな主体のパートナーシップで持続可能な社会の実現を目指す組織です。

●ワーキンググループ

当フォーラムでは、ワーキンググループ(WG)という名の分科会を複数設け、さまざまな取組を行っています。

●情報倉庫

当フォーラムの活動紹介をはじめ、京都市を中心とした、さまざまな環境情報を発信する広報活動を行っています。

■「醍醐コミュニティバス」

●「醍醐コミュニティバス」全国初の市民共同方式

醍醐コミュニティバスとは、京都市東部の伏見区において、「醍醐地域にコミュニティバスを走らせる市民の会(現在は醍醐コミュニティバス市民の会)」が中心になり市民の手で実現した地域の公共交通サービスです。地域の企業・団体と個人パートナーがバスの運営費用を援助する「市民共同方式」を構築し、行政の金銭的援助を受けずに運行を開始しました。このような市民主体で生み出されたバス路線は、国内にはまだ少なく、近年の新しい動きです。四日市市の『生活バスよっかいち』と、この『醍醐コミュニティバス』が代表的な成功事例であると言われています。

●運行開始までの経緯と背景

小型バス外観かつて醍醐地域には市営バスの路線があったのですが、1997年の地下鉄東西線の開通にともなって、路線網が整理されるとともに京阪バスに営業譲渡されました。地下鉄の駅の近くは便利になった一方、醍醐地域全体としては公共交通の路線網がかなり不便になってしまいました。これを改善するため、2001年9月、醍醐地域の女性会と自治連合会が共同で、「醍醐地域にコミュニティバスを走らせる市民の会」を立ち上げました。

この立ち上げから、当フォーラムが関わっています。以前より、醍醐地域の女性会は、当フォーラムにおいて、地域レベルでの環境配慮を実現する取り組みを探していました。そこで、この女性会を通じて、「より環境に優しい公共交通を作り出す」というテーマの元で、フォーラムがコンサルタント協力を行うことになりました。

この協力の中で、フォーラムの交通ワーキンググループを通して、市民の会に様々なパートナーシップをもらたすことに成功しました。京都大学の中川大助教授(交通工学)からは、事業計画面での援助を、また京都造形芸術大学の奈良磐雄教授からは、ビジュアルデザイン面での援助を受けました。またバス運行の事業主体として、ヤサカバスに事業を担当してもらえることになり、計画面から協調して事業を進めました。

市民の会では開業までに、計100回以上の勉強会・集会を行い、地域住民の意見調整と合意形成につとめました。ここで当フォーラムは運営協力を行い、京都市が広報面での援助や会場提供を行いました。この中で、当時は行政への不満という形だった地域住民たちの意見は、自分たちの問題を地域内で協力しあって解決していこうという方向性へ変化していきました。

●動き出した「市民共同方式」

地域住民とバスバスの運賃を市バス同程度(200円)とすると、運賃収入では赤字が確実でした。そこで運賃では賄えない経費は、企業や市民からの寄付によって補う計画を立てました。これを「市民共同方式」と呼び、醍醐コミュニティバスにおいては、パートナー企業・団体(40団体ほど)、個人応援団(200名ほど)、それから路線上の中核施設「パセオダイゴロー(地域の中核的商業施設・第三セクター)、武田総合病院(醍醐地域の中核病院・医療法人)、醍醐寺(世界遺産)が全運営費用の1/3程度を援助しています。

このように産官学の協力を引き出しつつ、市民主体で作られたことによって、醍醐コミュニティバスは地域に根ざした生きたバス路線となり、2007年5月には、のべ利用者数100万人を突破、現地市民に愛されながら運行を続けています。