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当フォーラムは京都市を拠点とし、さまざまな主体のパートナーシップで持続可能な社会の実現を目指す組織です。

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■記事

2009/09/04

■バスと電車でecoグルメ!
レストラン・カフェ等の取組① -エコな食材の選び方―

フォーラムでは2007年度より、市民や観光客の皆さんに、マイカーではなく公共交通を利用してもらうために「バスと電車でecoグルメ!」を実施しています。

「月刊あじぇんだ9月号」同封の「バスと電車でecoグルメ!」パンフレットには、環境に配慮した飲食店「京料理 萬長」、「やさい料理 ベジノート」の取組を掲載し、これまで環境の取組をあまりされていなかった飲食店にも、取組を始めていただくきっかけとすることを目指しています。今回は、掲載飲食店の取組のうち、エコな食材の選び方について紹介します。

【エコな食材の選び方】

● 京都産の旬の食材を使用(「京料理 萬長」で実施)

「京料理 萬長」では、京都産の旬の食材を使うように心がけています。

同じ食材・食品でも、産地から食べられるところまでの距離が遠くなれば、それだけ輸送や保冷に使われるエネルギーが多くなります。なるべく近くで生産・加工されたものを使用するほうが、環境負荷が少なくなります。(グラフ1参照)


【グラフ1】省エネルギーセンター 食の省エネBOOK 「旬と産地を要チェック!」より作成

また、例えばトマトやきゅうりは夏の野菜です。これを冬に収穫しようとすると、ハウス栽培をして、更に暖房をしないと育ちません。同じ野菜でも旬の時期に使用するほうが省エネになります。(グラフ2参照)また、旬の野菜や果物のほうが、安くておいしく、栄養もあります。

「京料理 萬長」では、京都産の新鮮な旬の食材を使った、季節感のある料理を楽しむことができます。


【グラフ2】出展:社団法人資源協会「家庭生活のライフサイクルエネルギー」
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より


● 野菜や植物たんぱくだけを使用(「やさい料理 ベジノート」で実施)

「やさい料理 ベジノート」では、肉類の代わりに豆類や植物たんぱく(※1)などを使用しています。味噌カツなどは、ヘルシーで肉そのものの食感が楽しめます。

野菜や穀物は、肉類や乳製品に比べて生産にかかる資源やエネルギーが少なくてすみます。例えば、1kgのトウモロコシを生産するために必要な灌漑用水は、牛肉1kgを生産するために必要な水の量の2万分の1です。(※2)また、国内の家畜の飼料は多くを外国からの輸入に頼っており、輸送にも多くのエネルギーが使われています。中には、牛に食べさせるエサをなるべく地元で作ることを心がけている酪農家もおられますが、数はまだごく少数です。

「やさい料理 ベジノート」では、有機・減農薬野菜を使ったヘルシーなやさい料理を楽しむことができます。

※1 たんぱく質を大豆や小麦などの植物から取り出したもの。コレステロールを含まず、心臓病や癌、メタボリック・シンドロームなどの予防になるとされている。
※2 環境省Webページ「virtual water」より http://www.env.go.jp/water/virtual_water/

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このような環境配慮をされる飲食店が、これから増えていくことを期待しています。皆さんも、ぜひ、外食の際にはエコな取組を行う飲食店を選択肢に入れてください。