■記事
2008/01/01
重要な家庭の地球温暖化対策の切り札となるか
「家庭の省エネ相談」を実施 「省エネ診断アドバイザー」が活躍
●増加傾向にある家庭からの温室効果ガス排出量
京都市が取りまとめた最新のデータ(2004年の値)では、温室効果ガス総排出量の96.0%を占める二酸化炭素について見ると、「民生・家庭部門」すなわち一般家庭から排出される量は、市全体の量の27.1%という大きな割合を占めています。しかも家庭からの二酸化炭素の排出量は、1990年には174万トンであったのが年々増加する傾向にあり、2004年には211万トンに達しています。
京都議定書誕生の地として、京都市では2010年までに1990年から10%の温室効果ガス排出量削減を目指していますが、一般家庭の状況を見ると、排出削減目標の達成は厳しいものといわざるを得ません。
●家庭におけるエネルギー消費の削減が重要
では、どのような方策で家庭の地球温暖化対策を推し進めることができるでしょうか? 家庭における二酸化炭素の発生要因は、生活に要するエネルギー消費です。したがって、家庭からの二酸化炭素の排出削減には、日常生活でのエネルギーの使用を減らすことが必要です。そこで、フォーラムでは、これを促す有効な方策のひとつとして「家庭の省エネ相談」に注目しています。
●それぞれの家庭に合った排出削減の行動を推奨
家庭の省エネ相談とは、「エコライフ診断記入シート」という調査票にエネルギー消費に関係する家庭の行動の実態を記入していただき、「家庭の省エネ診断プログラム」を用いてその家庭のエコライフの実践の度合いを診断するとともに、「省エネ診断アドバイザー」という家庭の省エネルギーの専門家が、各家庭に合った具体的な方策のアドバイスを行うというものです。
各家庭で省エネルギーの取組を強化していただくには、生活習慣のなかで、これまで意識していなかったエネルギーの使いすぎに目を向けてもらい、省エネルギー行動を実践することが必要です。そのために、個々の家庭の事情に応じてアドバイスできる「家庭の省エネ相談」を広く行っていくことが重要だと、フォーラムでは考えています。
「エコライフ診断記入シート」の内容 |
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■家庭の行動のチェック項目
■その他の質問項目
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●今年2月の脱温暖化行動キャンペーンでも「家庭の省エネ相談」を実施
今年2月、フォーラムでは昨年に続き、脱温暖化行動キャンペーンで「家庭の省エネ相談」を実施します。今回は京都府地球温暖化防止活動推進センターと共同で、昨年度より開設箇所数を増やすとともに、内容も一層充実させた取組を行います。詳しくは、次号でお伝えする予定です。どうぞ、ご注目ください。
家庭の省エネ相談 192名の市民が参加
2007年12月8日(土)・9日(日) 京都環境フェスティバル2007にて
12月8日(土)・9日(日)に伏見区のパルスプラザで開催された「京都環境フェスティバル2007」において、脱温暖化行動キャンペーンの一環として、家庭の省エネ相談所を開設しました。
8日には91名、9日には101名、合計192名もの皆様に診断を受けていただきました。中には、省エネ診断アドバイザーのアドバイスを熱心にメモを取られる方もおられました。
省エネ相談を受けたことがきっかけとなり、より多くの市民の皆さんが省エネルギーを心がけたライフスタイルを実践するようになることが期待されます。
ブース案内掲示
家庭の省エネ相談の様子
多くの参加者で賑わうブース全景