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■記事

2009/10/09

「北区民環境セミナー」を開催しました
~旬の野菜の地産地消を推進~

9月19日に北区役所にて、環境負荷の少ない食材の選び方を広く区民に知ってもらい推進することを目的に、「北区民環境セミナー 第3回 トークライブ『食材選択グリーン革命』」を開催しました(主催:北区民ふれあい事業実行委員会、北区役所、京のアジェンダ21フォーラム)。48名の区民が参加されました。

まず最初にフォーラム事務局職員の進行で、「フードマイレージ(※1)買い物ゲーム」(※2)を実施しました。このゲームは、1970年と現在の食事を比較することで、季節による旬の食材の種類や、高速道路網の発達による産地の変遷の変化、輸入食品の増加による食料自給率の変化などに気付いてもらうワークショップ形式のゲームです。ルールは簡単で、家族4人分の昼食の献立を考えるにあたり、現在と1970年のそれぞれの時代において、食材をどのような交通手段(徒歩・自転車、バス、マイカー)でどの購入先(近所の商店・郊外のスーパー)に行くかを選択すると、排出されるCO2の量が数値化でき、エコな買い物の仕方を疑似体験することができます。参加者の皆さんは、熱心にワークショップに参加してくださいました。

後半は、太田航平さん(NPO地域環境デザイン研究所ecotone代表理事)がコーディネーターを務め、戸田秀司さん(京都市農業協同組合上賀茂支部支部長)、有川真理子さん(京都グリーン購入ネットワーク、NPO法人環境市民事務局)による「トークライブ『食材選択グリーン革命』」が行われました。戸田さんは、賀茂ナスやすぐきなどの上賀茂の地元産野菜が、地球温暖化により品質・収量が低下していること、ハウス栽培では旬の時期に比べて収量も栄養価も半分になることなどを紹介し、参加者に「顔の見える農家が作った、新鮮な旬の野菜を食べてください」と呼びかけをされました。有川さんは、京都グリーン購入ネットワークが行っている、事業所の社員食堂における地産地消推進の取組や、地元産の旬の野菜を選ぶと環境や健康に良く地域活性化にもなること、買い物に環境の視点を入れることの大切さについて話をされました。太田さんは、昨年度、京都・滋賀・奈良の16の学生食堂で全メニューにフードマイレージの表示をしたところ、学生のメニューの選び方に変化があったことなどを報告し、「今日聴かれたみなさんはもちろんのこと、ぜひ今日の話題を周りの人にも伝え、食材の選び方を環境に配慮したものに変えていきましょう」という呼びかけをされました。参加者の皆さんは熱心にトークライブに聴き入っていました。

フードマイレージ買い物ゲームで、昼食の献立を考える参加者の皆さん
フードマイレージ買い物ゲームで、昼食の献立を考える参加者の皆さん

フォーラムでは今後も様々な主体と連携し、地球温暖化防止のため、旬の野菜の地産地消など環境負荷の少ない食材の購入についての普及啓発を進めていく予定です。

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(※1)フードマイレージ
食料を輸入してから消費者の口に入るまでに、食料がどれくらいの距離を運ばれてきたのかを数字で表したもの。輸送距離に重量を乗じた数値(t・km)がフードマイレージとして計算される。
(※2)「フードマイレージ買い物ゲーム」
大阪市にある、あおぞら財団が制作した学習教材セット。貸し出しが可能。
あおぞら財団(財団法人公害地域再生センター) TEL:06-6475-8885 URL http://www.aozora.or.jp/